センパイ企業に聞く【外国人雇用の心得】その1

外国人雇用の心得

外国人を雇用している事業所は全国に216,348カ所(2018年10月現在、厚労省発表)あり、20年前に比べると11倍に増えています。
ここ数年は毎年2万社以上が新たに外国人を採用していますが、何事も初めての時は戸惑いが多いもの。外国人を長年雇用している企業のトップに話を聞いても、やはり「最初の頃は大変だった」と苦労話が尽きません。

そこで、15社の先達企業(外国人を10年以上雇っている企業)へのヒアリングから得られた『外国人雇用の心得』をご紹介します。

 

    “我慢できなくなってうずくまる前に、不調を訴えやすい人間関係を築いておくこと”

特に外国人従業員の場合、ちょっとした体調不良は訴えにくく、ギリギリまで我慢してしまうことがあります。日本語でうまく説明や表現ができずに誤解を招くことを恐れるためですが、周囲が気づくほど体調が悪化してしまうと、休憩や早退では済まない事態になることも。
本人のためはもちろん、会社のためにも症状が軽いうちに自己申告してもらうことがトラブル予防につながります。普段から何でも話しやすい社風を築くことが大切です。

 

    “言葉は通じなくても、とにかく毎日話しかけること。こちらから心を開かないでどうする?”

「コミュニケーション」とは、心を開く行為のこと。外国から不安を抱いて来日した若者を、あたたかく迎え入れることが大切なのは言うまでもありません。
しかし日が経つにつれ、初心は忘れてしまいがち。心を開き続けることは、そう簡単なことではありません。相手があまり社交的でない場合は尚更です。そんな時は、「毎日一言」と心に刻んで、とにかく話しかけることを日課に掲げましょう。言葉は通じなくても、心を開いていることさえ伝われば十分なのです。

 

 

    “トラブルは付き物。そこを起点に、状況が良くなったらチャンス、悪くなってもチャンスと捉えること”

文化や常識が違う人と一緒に働くわけですから、大小様々なトラブルは起きて当然です。むしろ起きない方が不思議かもしれません。
作業上のトラブルだけでなく、従業員同士の人間関係も然り。たとえば外国人同士または外国人と日本人が派手な喧嘩をした場合、誰をどのように処罰するかに社長の価値観や意志が表れます。トラブルは社長がリーダーシップを発揮できる最大の見せ場だと捉え、公正な判断と論理的な対処、そして社長自身の自己研鑽に努めましょう。成功すれば社員全体が団結し、様々な垣根を超えてチーム力が高まること間違いなしです!

 

続きはまた次回。
先達企業のヒアリングも増進中です。お楽しみに!

 

執筆者紹介

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牧野佳奈子(まきのかなこ)
一般社団法人DiVE.tv(ダイブ ドット ティヴィ)代表

2007年にテレビ報道記者を辞めてフリーランスとなり、多文化共生をテーマに国内外を取材。2015年にインターネットのニュースサイト「DiVE.tv」を設立し、愛知県内に住む様々な国籍・在留資格の外国人を動画等で紹介している。2017年から外国人雇用現場の取材を本格的に始め、2018年に「あいちの働く外国人白書~ほんとはどうなの?技能実習生の今~」を発刊。講演やセミナーも実績多数。
多文化市民メディア DiVE.tv

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