岐阜県主催(委託先:中部学院大学様)の「外国人介護人材受け入れ支援セミナーに」登壇しました!


 みなさん、こんにちは!
MANABEL JAPAN運営事務局の梁です。

 
 去る9月6日(火)に、MANABEL JAPANの介護の日本語講師である緒方 宏之先生と私 梁が、岐阜県主催(委託先:中部学院大学様)の「外国人介護人材受け入れ支援セミナーに」登壇し、「研修担当者向け OJTで外国人スタッフが理解できるやさしい日本語」について解説いたしました!

 
 この講演の目的は、「介護施設の研修担当者が、「やさしい日本語」を使い外国人スタッフに伝わる日本語で指導でき、良好なコミニケーションを取れるようにする。」ことでした。
 対象者は、岐阜県内に所在する介護事業所等(経営者・施設長・一般職員など)で、24施設が参加され、多くの方に今後施設での研修に取り入れたいという反響をいただきました。

 
 少し、本セミナーの内容を振り返りながら、「やさしい日本語」についてご説明したいと思います。
 「やさしい日本語」とは、日本語を母語としない人にも理解しやすい、伝わりやすいように工夫された日本語のことです。阪神淡路大震災で、日本語での避難指示が伝わらず、多くの外国人が命を落としました。その反省から、日本語がわからない外国人に適切に情報を伝える手段として研究が始まりました。

 
 研究が進む中で、日本語を伝わりやすくするための工夫の仕方やルールが明確になってきました。
「やさしい日本語」のルールは、
① 簡単な言葉を使う
② 短い文で話す
③ 優先順位の高いものを伝える
④ 文末を「です」「ます」で話す
⑤はっきり、ゆっくり話す

 
 日本人が、「やさしい日本語」を理解してトレーニングをし、日本人が、「やさしい日本語」の使い手になることで、日本人が外国語を話せなくても外国人に伝えたいことが伝えられるのです。

 
 しかし、外国人に伝わる伝え方を身につけることは、簡単なようでとても難しく、ただ、日本語の意味を辞書で調べて伝えるだけでは意味がありません。
 そこで、本セミナーでは、緒方先生より外国人が理解できる日本語に言い換える技術を、実際の指導で行っているワークショップをイメージできるような流れでご紹介しました。

 
 まず、一般的な会話場面での言い換えのタスクをあげ、①→③に徐々に難易度を上げてトレーニングをします。
タスク①:単語、短い文
タスク②:説明文、少し長い文
タスク③:実用的な高度な文、長い文

 
 次のステップとして、専門的な仕事の場面での言い換えのタスクをあげ、①→③に徐々に難易度を上げてトレーニングをします。
タスク①:介護の言葉
タスク②:使う物、働いている人、介護技術
タスク③:申し送り、報告の仕方、事務連絡

 
 具体的な介護の場面を例文にあげて説明しましたので、現場の指導者の方々にはすぐにでも実践していただける内容だったかと思います。
 本セミナーの内容は、後日オンデマンド配信されますので、実践内容についてはオンデマンド配信をご覧いただければと思います。

 
 また、本セミナーの最後に、私たちがお伝えしたかったのは、施設で活躍できるように、一所懸命日本語を学習するのは外国人だけでなく、

日本人も、
・歩み寄る、理解できるまで伝えることが大切
・必ず相手の反応を見ながら指示、話をする
・相手の日本語に合わせて、やり取りする
・質問しやすい環境を作る
・前、言いましたよね、勉強したよね、とは言わない
等の配慮と努力をする必要があるということです。

 
また、施設の体制として、
・指導者が孤立しないこと(多くに人に取り組んでもらう)
・現場の指導者が日本語講師に相談できること
・日本語講師は、指導者と外国人スタッフとのパイプ役であること
が大切だということです。

 
 相互に忙しい現場業務、シフト勤務の中で、教育の時間を捻出するということ自体が難しいということがあると思います。OJTでしか学べないこと、対面でしか学べない実技などはありますが、自学自習の環境については、工夫できることがあると思います。
 オンラインと実技をうまく組み合わせて、研修カリキュラムを組むことで、負担なく継続できることが重要だと思います。

 
 そして、介護福祉士国家試験への道筋を一緒に作るということが、私たちの目指す本当のゴールなのではないかと思います。

 
 日本語で理解できる、ということは「介護福祉士国家資格」取得のまず第一歩です。
・理解できると技術が向上する
・外国人スタッフのゴールは、介護福祉士に合格し、在留資格「介護」を取得すること
であるならば、長期的な学習計画の中に、日本人の「やさしい日本語」の研修も組みこみ、ゴールまで伴走する施設側の意識が必要だと思います。

 
「MANABEL JAPAN」では、オンラインで「やさしい日本語」も、外国人の日本語教育も学べます。「MANABEL JAPAN」で受講できる日本語教育は、オンラインレッスンではインプットとアウトプットの両方を行い、会話の基礎力を向上させることが可能な上、eラーニングとの組み合わせで実践的な日本語能力が身につきます。
 施設ごとの課題や学習目的に応じて個別カリキュラムを組むこともできるため、効率的に学習を進められるでしょう。もちろん、試験対策カリキュラムも取り揃えています。
 「やさしい日本語」ワークショップで、日本人、外国人が相互に効果を実感できる研修計画のご相談があればぜひ「MANABEL JAPAN」まで。いつでもご相談を受け付けております。

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